久留米大学医学部附属臨床検査専門学校 2年生 生理機能検査学試験問題 2008年度

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出題者: 病院情報部 和田豊郁
講義
【問1】 次の文で正しいものには ○ を,誤っているものには × を(  )の中に書きなさい.
 1(  )心電図は0.5Hz〜200Hzの正弦波交流からなる.
 2(  )電気軸は心臓の脱分極過程における水平面に投影した最大ベクトルである.
 3(  )I誘導とaVF誘導でR波の高さがS波の深さより大きければ正常軸である.
 4(  )正常心電図ではaVR誘導のP波は陽性である.
 5(  )標準肢第I誘導は右手と左手の電位差をみる双極誘導である.
 6(  )胸部V1誘導で陽性の大きなP波は左房負荷で見られる.
 7(  )正常心電図ではST部分は基線上にある.
 8(  )PQ時間が0.22秒以上あればII度房室ブロックである.
 9(  )心臓の心尖部を灌流する冠動脈は左回旋枝である.
10(  )異型狭心症では発作時に全誘導でST低下がみられる.
11(  )不整脈が原因で脳虚血発作を起こすものをアダムス・ストークス症候群という.
12(  )マスター2階段法では同じ年齢・性でも体重が重ければ負荷回数は少なくなる.
13(  )心電計の弁別比は1000dB以上必要である.
14(  )新しい誘導電極を使う前には食塩水に一晩つけておくエージングが必要である.
15(  )ホルター心電計で使用される誘導は双極胸部誘導である.
16(  )CF型の心電計では標準12誘導心電図を撮ることができない.
17(  )右足の誘導は胸部誘導を撮るときの不関電極として使用される.
18(  )心電図を撮る際,微量輸液ポンプを使用中であればそのスイッチを切って撮る.
19(  )正常心では胸部V1誘導のR波とS波の大きさはほぼ等しい.
20(  )心電図記録中に上室性期外収縮を認めたらすぐにAEDを用意し医師に連絡する.
21(  )頚動脈波は上体を少し起こした状態で計測する.
22(  )頚静脈波は座位で計測する.
23(  )正常心では大動脈弁閉鎖が肺動脈弁閉鎖よりも早い.
24(  )III音は心房の収縮により生じる.
25(  )動脈の硬化にて脈派伝達速度(baPWV)は低下する.
26(  )加齢により脈派伝達速度(baPWV)は上昇する.
27(  )超音波検査のMモード法は動きのある反射源の時間的変化をとらえる.
28(  )超音波検査ではプローブの周波数が高いほど深いところまでよく見えるようになる.
29(  )連続波ドプラ法では送信と受信は別の振動子で行う.
30(  )カラードプラ法ではプローブから遠ざかる速い血流は赤で表示される.

【問2】 心電図のPQ時間などを問う問題(過去問と同じ)

【問3】 電極の識別記号と色を問う問題(過去問と同じ)

実習
【問1】次の問に対して{   }内の選択枝から正しい答えを選び,A,B,C,D,E などの記号に ○ を付けよ.
 1.標準12誘導心電図の標準感度はどれか.
    {A.1mV=10mm B.1mm=10mV C.1mV=1mm}
 2.標準12誘導心電図の標準速度はどれか.
    {A.15mm/s B.20mm/s C.25mm/s}
 3.次の心電図の誘導のうち,P波がよく観察できるのはいずれの誘導か.
    { A.aV  B.V
 4.通常,P波が陰性である誘導はどれか.
    { A.I  B.II  C.aV  D.aV  E.V
 5.T波が陰性である場合必ず異常と判断される誘導はどれか. 2つ選べ.
    { A.I  B.III  C.aV  D.V  E.V
 6.ホルター心電図と関係があるものはどれか.
    { A.NASA  B.Wilson  C.Goldberger }
 7. マスター二階段法(マスターシングル)の運動負荷時間はどれか.
    { A.45秒  B.90秒  C.120秒  D.180秒 }
 8.すぐに治療を開始しなければならない命に関わる不整脈はどれか.2つ選べ.
    { A.心室頻拍  B.洞性頻拍  C.完全右脚ブロック  D.完全房室ブロック }
 9.甲状腺の超音波検査で用いられるプローブの周波数はどれか.
    { A.2.5MHz  B.3.5MHz  C.5MHz  D.10MHz }
10.心臓超音波検査で通常用いられるプローブはどれか.
    { A.ラジアル型  B.コンベックス型  C.セクタ型  D.リニア型 }
【2】心電図の記録について,次の文の{   }内の選択枝のうち,正しいものの記号(A,B,Cなど)に ○ を付けよ.
心電図は最低{A.10心拍 B.5心拍 C.2心拍}撮るようにし,{A.高血圧 B.不整脈}が見られる場合には記録時間を{A.延長 B.短縮}する.
心室性期外収縮や心房性不整脈などの出現頻度を見る場合には紙送り速度を{A.5mm/s や10mm/s B. 50mm/s や100mm/s}など,標準より{A.低速 B.高速}で1分間または3分間の記録を追加する.
Wenchebach 型 II度の房室ブロックや房室解離など,PQ間隔が変化するような不整脈では{A.5mm/s や10mm/s B. 50mm/s や100mm/s}など,標準より{A.低速 B.高速}な記録を追加するとPQ時間の計測が容易になる.
生命に危険のある不整脈を検出した場合には{A.速やかに B.後で}{A.技師長 B.看護師 C.医師 D.患者家族 E.同僚}への連絡が必要である.
記録時に被検者が緊張すると{A.全身に力が入り B.脱力し C.発汗し D.尿意が出現し}{A.脳波 B.心音図 C.筋電図 D.心尖拍動図}が混入することがあるため,特に心電図検査が初めての場合は,体に電気を流す検査{A.ではない B.である}など,検査内容を十分に説明し,{A.リラックス B.覚悟}していただくことが大切である.
心電図の電極は{A.電極装着部位 B.全身}{A.皮脂 B.体毛}を酒精綿を用いて取り除き,接触抵抗を{A.増加させて B.減じて}から装着する.
四肢の関節可動域が{A.増加 B.減少}している場合には{A.バスタオル B.ハンカチ}を丸めたものなどを用いて関節が{A.ピンと伸びた B.楽に曲がった}状態にして筋の緊張を{A.取る B. 増加させる}
被検者が{A.可動性 B.高級感}のある{A.金属 B.革製品}を身につけていると微妙なノイズが入ることがあるので,{A.ネックレス B.ベルト}などは,はずしていただく.