久留米大学医学部附属臨床検査専門学校 2年生
生理学機能検査学講義 試験問題 (2005/9/20)
出題者: 病院情報部 和田豊郁
【1】次の文で正しいものには ○ を,誤っているものには × を( )の中に書きなさい .
(配点2点×20)
 1 左心室の下壁は右冠動脈の灌流域である.
 2 冠動脈内径が75%以上狭窄すると労作性狭心症が生じる.
 3 貧血が強いと冠動脈狭窄がなくても狭心症発作を起こすことがある.
 4 異常Q波の出現する誘導で心筋梗塞部位を診断できる.
 5 不整脈が原因で脳虚血発作を起こすものをアダムス・ストークス症候群
という.
 6 マスター2階段法では同じ年齢でも体重が重ければ負荷回数は少なくなる.
 7 心電図を撮る際に微量輸液ポンプはノイズ混入の原因となる.
 8 心電計の紙送り速度には1〜2mm/秒の誤差があるのは普通である.
 9 胸部の誘導子のゴム球は中の空気を完全に押し出して吸着させるとよい.
10 心電図記録紙にエンドマークが出たらすぐに記録を中止して新しい紙に
取り替える.
11 T音の主成分は大動脈弁が閉鎖する時に出る音である.
12 脈波は脈波の測定部位を血液が通過することにより生じる.
13 脈波の末梢までの伝達速度は加齢によって遅くなる.
14 頚動脈波の切痕Cは肺動脈弁の閉鎖によって生じる.
15 頚静脈波は被験者の上体を30°程起こして撮る.
16 頚静脈波を撮るときにはマイクがずれないように力を入れて押さえる.
17 心房細動では心尖拍動図のA波はしばしば11%以上になる.
18 指先容積脈波の測定には遠赤外線が用いられる.
19 左室の動きを評価するのにはAモードエコーが用いられる.
20 心エコー図では最初に心尖部四腔断面で全体の様子を観察する.
【2】心電図を構成する次の部分の始まりと終わりの位置を下図のA〜Qから選んで書きなさい.(配点3点×10)
P波(      )〜(      )
Q波(      )〜(      )
R波(      )〜(      )
S波(      )〜(      )
T波(      )〜(      )
U波(      )〜(      )
PQ時間(      )〜(      )
QRS時間(      )〜(      )
ST部分(      )〜(      )
QT時間(      )〜(      )
ただし,A,C,D,F,H,L,N,O,Q は基線との交点

B,E,G,I,M,P は頂点

J,K は変曲点
とする.
【3】下の図の ○ は標準12誘導心電図で電極を装着する位置を示している.日本で使用されている心電計の誘導電極に付いている識別のためのアルファベットや数字と色を例にならって記入せよ.
(ヒント:胸部の電極には各々2色使用されている)
(配点:全部できて30点,部分点なし)